名刺入れ落とす

名刺入れ落とす

12月3日土曜日だった。鶴川駅からバスに乗り、西山美術館近くのバス停綾部で下車。Suicaで。両手に荷物。
向こう側に道路を横切って、Suicaの入っている名刺入れを、取り敢えず、本来のところではなく、お弁当を入れてきたトートバッグに入れる。展覧会を開催中の西山美術館に到着。生まれ故郷の先輩ご夫妻が来てくださって、またさらに旧い知り合い、金城の仕事関係のご夫妻が
遠く江戸川区からお越し下さった。その後も多くの方々が見てくださった。ユトリロさまのお陰。
お昼ご飯を使う時になって、いただいているお部屋で、名刺入れが無いことに気がつく。それから、もう一方のトートバッグを探しても無い。夕刻早めに美術館を出て、歩いてきた細い階段道を一応目で探しながら下る。4:30を過ぎると暗くなるばかり。大銀杏の落ち葉黄葉
の上に落ちていれば黒い名刺入れは見えるはず。無かった。
で、土曜日の帰りと日曜日の往復路は現金で切符を買い帰宅。美術館の受付の方たちにも一応気にして置いていただく。
Suitに残金はないに等しい。しかし最近いただいた人様の名刺が入っていたり、何よりお気に入りの名刺入れ。
黒い西陣織で、銀色の糸で京野菜が刺繍されている。祇園祭を見学した夏に購入。夫と屏風祭も経験した年。
だんだんにあの細い小道で落としたに違いないと思い始めていた。
今日月曜日。午前10時頃。電話が鳴る。ただゆうこさんですか?
名刺入れを拾ってくださった方からの連絡電話。もう嬉しいったらない!
イチョウ落ち葉に隠れたり、風で現れたり!だったに違いない。拾われた方もなんだろう?と思ったそうな。
今日月曜日と明日火曜日は美術館がお休み。さいわいなことに西山美術館に近いところにお住まいとのこと。
その時もお散歩中だったそうな。
水曜日に美術館まで、届けてくださることで、電話を切ったが、本当に嬉しい!!!
バスを降り、細い小道を通って良かった。近道なのです。三角形の二辺の和、他の一辺より長い、と。

水曜日が楽しみなのです。歌

名刺入れ拾いし人から電話なり 粗忽者のわたし限りなく嬉し

その日はこんな状態だったのです。
豆本に弁当小分け飴大荷物譲られし席ありがたく受く

見事な大銀杏  
右下にわずかに西山美術館とみえる?見えない?
見事な大銀杏