訪問者雨蛙はどなた?
京都岩倉ギャラリー左司馬の初日。朝、芳名帳のうえに雨蛙がいる。オーナーの舌さんが置いてくれた作り物と思い、おしゃれなこととその小さな蛙のいる芳名帳を見やった。実に良い場所に、つまり見開きの上右がわにあったので、気の利いたことと思ってじっくりとはみなかった。少しして、人が来はじめ記帳して戴こうというときに、置かれた蛙がないことに気づく。ハテ、舌さんが仕舞ったものかと思っていると、コラージュの中の一点、「あたい」という小品の額の左上に雨蛙が。ここで本物の蛙と知る。この蛙さん、オープニングパーティが終了するまで、ギャラリーにいるのだが、「あたい」というコラージュの作品のうえにとどまることおよそ3時間あまり。4時からのパーティが始まる頃には、となりのコラージュ「水たまり」に移っていった。途中で、「みずたまり」に移ったら面白いね、などとみんなで騒いでいたからびっくり。4時には雷がなって雨が降り、上賀茂神社の別雷の神様がお喜びくださって音にたて、訪れて下さった。上賀茂神社さんの行事はおかげで中止だったそうな。私のパーティは大勢さんが来て下さり、お料理の持ち寄りもあって、遅くまで続いた。ずーっと居てくれた蛙さんは夜も遅くになって、舌さんが田圃にもどしてくださったそうな。乾きそうになっていてもパーティに参加してくださったこの蛙さん、どなたの化身?そういえばエルミタージュ美術館の副館長マトブェエフ氏はかえるが大好きで、相当数の蛙グッズをお持ちのご様子。不思議なおもしろい初日のギャラリー左司馬での展覧会でした。
自画像「あたい」と共に過ごす蛙
右がコラージュ「みずたまり」